お知らせ

  • 地域医療連携システム Karte windowの販売を開始しました。(2015.05.15)

インタビュー

永続的運用が可能な地域医療連携システムを実現する

『すべてのお医者様が患者様の受診情報を何不自由なく閲覧できる社会を実現する』という理念を掲げて起業したMedical Information。限られた医療資源で超高齢化社会に対応する地域完結型医療の実現に向け、永続的運用が可能な地域医療連携システムを提供していくという。代表の加藤亮司氏に起業の背景、提供する医療連携システムのコンセプトを伺った。(聞き手は、増田 克善=医療ライター)

加藤 亮司(かとう りょうじ)

――医療情報分野の会社を起業しようと考えた動機をお聞かせください。

加藤大手メーカーで10年間勤務し、様々な経験をし、多くの方に出会ってきた中で、事業を行うのであれば、社会に貢献でき、多くの人に喜んでもらえる製品やサービスを提供できる企業でありたいと考えていました。

起業するにあたって多くの友人、知人と接する中で、友人である医師の日常診療で抱えている問題を聞いたことが1つの契機でした。病院勤務である彼は、初診の患者さんが他の医療機関でこれまで受診してきた情報を得られない環境で診療することに、プレッシャーやストレスを感じていると訴えていました。「患者さんは心臓病を抱えているというが、その詳細を患者さん自身は把握していない」「薬を飲んでいるが、何の薬か正確に覚えていない」、あるいは「救急搬送された患者さんにアレルギーがあるかどうかわからない」。このように過去の受診情報なくして、処置や処方をすることに不安があるというわけです。

 もちろん、さまざまな再検査によって情報は得られますが、患者さんは受診するたびに同じような検査を受けることになり、身体的負担や医療費も増えることになります。こうした非効率的な医療を軽減するために、医療連携を支援するシステムがもっと普及すべきだと考えました。それが、地域医療連携システム分野へ参入しようと思った動機です。

――地域医療連携は、すでに大手メーカーのシステムにより全国各地で展開されています。あえて、そこに参入しようとした理由は何でしょう。

加藤ここ数年来の地域医療連携システムの構築は、その多くが地域医療再生基金等の補助金頼りです。5年、あるいは6年後のシステム更新費用、運用コストの負担をどうするかという自立継続性が危惧されています。

 また、成功事例として度々取り上げられる有名な地域医療連携ネットワークを見学させていただいた際に、事務局担当者から「大規模病院は診療情報公開サーバーを導入できるが、100床前後の小規模病院はコスト負担が大きく、なかなか参加できない」という話を伺いました。

 こうした課題は、大手メーカーの地域医療連携システムの価格体系が、補助金に依存して設定されており、高止まりしていることが挙げられます。診療情報公開施設が地域医療連携システムを継続的に利用していくためにはシステムの低価格化が重要であり、われわれがそれを実現することにより普及はさらに進むと考えています。

――地域医療再生基金による補助金で地域医療連携システム市場は大きく拡大しましたが、2014年度以降市場は縮小すると見られています。そうした環境でどのように市場を切り拓いこうと考えていますか。

加藤 亮司(かとう りょうじ)

加藤われわれの医療連携システムは、大手メーカーのそれと同様にSS-MIX標準化ストレージを採用し、既存の院内情報システムで発生・送信される主要なデータを、標準的な形式・コード・構造で取得・表示するものです。先ほども述べたように、補助金で構築した地域医療連携システムは、更新時の費用負担をどうするかが大きな課題。こうした更新時期を迎えた医療連携システムのリプレースをターゲットにしていきます。同じ仕組みに基づいているので、更新の作業や費用をかけずに乗り換えていただけると考えています。

Medical Informationの地域医療連携システムに少しでも関心を持っていただけたら、ぜひコンタクトしていただければと思っています。現在の医療連携システムの運用に課題をお持ちの医療機関、今後新たに医療連携ネットワークを構築していこうという医療機関に、お役に立てればと考えています。

聞き手:増田 克善

プロフィール
加藤 亮司(かとう りょうじ)
1980年生まれ、東京都出身。(株)NEC情報システムズで10年間勤務。SEとしてWebベースの会計システム、ERP(Enterprise Resource Planning)製品の情報セキュリティ管理などに携わる。大手自動車メーカーの情報セキュリティ管理のプロジェクトでは、プロジェクトマネジメントオフィスの責任者を務めた経験を持つ。

聞き手:増田 克善(医療ライター)
フリーランスとして医療IT、デジタルヘルス系メディアを中心に、医療・介護・福祉分野の情報システムを中心に取材・執筆を続ける。

地域医療連携システムKarte window

Medical Informationは、限られた医療資源で超高齢化社会に対応する地域完結型医療の実現に向けて、永続的に運用できる地域医療連携システムKarte windowを提供しています。導入費用に対する補助金がなくとも地域医療連携システムを構築出来、更新費用の負担もなく継続的に利用頂けます。

さらに、導入・更新費用に補助金を利用して更なる低コスト化も可能となります。現在の医療連携システムの運用に課題をお持ちの医療機関様、今後新たに医療連携ネットワークを構築していこうという医療機関様からの導入相談、お見積もりお問い合わせをお待ちしています。